55]を見せ物にした。息子も※[#「魚+王の中の空白部に口が四つ」、第3水準1−94−55]を見せ物にするでせう。わたしは生きてゐる間※[#「魚+王の中の空白部に口が四つ」、第3水準1−94−55]を見せ物にする事を廃めようとは思ひません。わたし共は※[#「魚+王の中の空白部に口が四つ」、第3水準1−94−55]を見せ物にするのが代々の商売です。わたしの名はヨオロツパ中に知らない者はない。あなたなんぞを、ヨオロツパで誰が知つてゐますか。さう云ふわけですからあなたはわたしに罰金を出さなくてはなりません。分かりましたか。」
憎らしい目附をした上さんが尻馬に乗つて云つた。「さうだよ/\。可哀いカルルがはじければ、この奥さんを裁判所へ連れて行かずに済まされるものかね。」
己はエレナを宥《なだ》めて内へ帰らせようと思つて、割合に落ち着いた調子で云つた。「兎に角※[#「魚+王の中の空白部に口が四つ」、第3水準1−94−55]の腹を切り開けたところで駄目でせう。察するにイワン君はもうとつくに天国に行つてゐるのでせうから。」
この時思ひ掛けなくイワンの声がしたので、一同はぞつとした。「君、それは
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