nをよこすように使いをやって欲しいと、一気に申し出た。老人は息子の出発を悲しむという儀礼上の要求さえ忘れて、みじんも驚いたふりを見せずにこの知らせを聞き終わった。その代わりに、ちょうどいいあんばいに自身の大切な用件を思い出して、急にひどくあわてだした。
「なんだと、おまえ! 変なやつだぜ! 昨日話さないなんて……だがまあ、どっちにしても、今すぐだって話はつくだろう、なあ、おまえ、どうか頼むからひとつチェルマーシニャへ寄って行ってくれないか、ワロヴィヤの宿場からほんのちょっと左へ折れるだけなんだよ、せいぜい十二|露里《エルスター》そこそこでもうその、チェルマーシニャなんだから」
「どうしてそんな、とてもだめですよ、鉄道まで八十露里もあるのに、モスクワ行きの汽車は晩の七時に出るんですから、やっとぎりぎりに間に合うくらいなんですもの」
「なあに、明日の間には合うよ、でなきゃ明後日のな、だが、今日はぜひともチェルマーシニャへ寄ってくれい、ほんのちょっとの手間で親を安心させるというものだよ! もしここに仕事さえなかったら、もうとっくにわしが自分で飛んで行ってるところなんだが、なにしろとても急な、
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