オたことではございませんよ……ただちょっと話のついでに……」
またもや沈黙が続いた。二人は一分間ばかり黙りこんでいた。イワン・フョードロヴィッチは、自分がもう今にも立ち上がって、怒りだしそうだと思ったが、スメルジャコフは彼の前に突っ立ったまま、何かを待ちもうけているといった風であった。『おまえさんが怒るか怒らないか、ここで拝見していますぜ』イワン・フョードロヴィッチには少なくともこう感じられた、とうとう彼は立ち上がろうとして身を動かした。
スメルジャコフはあたかもその瞬間を捕えた。
「イワン・フョードロヴィッチ、わたくしの境遇は全く恐ろしゅうございます、自分でもどうしたらいいのかわかりません」突然、彼はしっかりと、一語一語を分けるように、こう言った。そして、最後のことばといっしょにため息をつくのであった。イワン・フョードロヴィッチはまたすぐに腰をおろした。
「どちらもまるで気まぐれなかたがたで、まるで赤ん坊のようになっていらっしゃいますよ」とスメルジャコフはことばを続けた。「わたくしの申し上げますのはあなたのお父様と、お兄様のドミトリイ・フョードロヴィッチのことでございますよ、今に
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