る。お父さんのとこはどんなあんばいだかとか、誰が来たかとか、誰が帰ったかとか、何かほかに知らしてくれることはないかとか言いましてね。二度ばかりは殺してしまうなんて脅かしなすったくらいですよ」
「どうして殺すなんて?」とアリョーシャはびっくりした。
「そりゃあ、あの人の気性としてはそのくらいのことはなんでもありませんよ。昨日あなたも御覧になったじゃありませんか。もしもわたしがアグラフェーナ・アレクサンドロヴナを邸へ通して、御婦人がこちらで泊って行かれるようなことがあったら、第一に貴様を生かしてはおかんぞとおっしゃって。わたしあの人が恐ろしくってなりません。もうこれ以上恐ろしい思いをしないようにするには、警察へでも訴えるよりほかしかたがありません。ほんとに何をしでかしなさるやら知れたものじゃありませんからね」
「このあいだもこの人に『臼《うす》へ入れて搗《つ》き殺すぞ』っておっしゃいましたわ」とマリヤが口を添えた。
「いや、そんな臼へ入れてなんかというのは、それはほんの口先だけのことでしょうよ」とアリョーシャが言った、「僕が今兄に会うことができさえしたら、そのこともちょっと言っておくんです
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