と同じように、澄み渡っていた。緑色のテーブルの上には、前の日に杯からこぼれたコニャクの跡らしい、丸い形がついていた。いつも人を待つ退屈なときに経験する、なんの役にも立たない、たとえば自分は今ここへはいって来て、なぜほかの場所へ坐らずに昨日とちょうど同じ席へ腰をおろしたのだろうなどといったようなくだらない考えが、そっと彼の頭に忍びこむのである。ついに非常にわびしい気持になってきた。それは不安な未知に招来される一種のわびしさであった。わずかに彼が座についてから十五分とたたないうちに、不意にどこか非常に近いところで、ギターを弾《ひ》く音が聞こえてきた。前からいたのか、それともたった今、来たばかりなのか、とにかくどこか二十歩以上とは隔たっていないはずの灌木《かんぼく》のかげに誰かがいる。アリョーシャはふと思い出した――きのう兄と別れて四阿《あずまや》を出るとき、左手の前にあたる灌木のあいだに、低い緑色の古びた腰掛けがあるのを見た、といおうか、ちらりとそれが眼にはいったのであった。きっとそのベンチに今坐ったに違いない。だがいったいそれは誰だろう? と、不意に一人の男らしい声が、自分でギターで伴奏
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