うどそこへあの芝居の大切な場面が何から何までみんな階段の上で起こってるじゃありませんか。わたしはすっかり聞いてしまいましたが、本当にじっとその場に立っていられないくらいでしたの。昨夜の恐ろしい熱病だって、さっきのヒステリイだって、もとはといえば、みんなここにあるのですもの! 娘の恋は母親の死です。もう棺《かん》にでもはいってしまいそうですよ。ああ、それからもう一つ用事がありました。これがいちばん大事なことなんですの。あの子が差し上げたとかいう手紙、いったいどんなのですか、ちょっと見せてください、今ここで!」
「いいえ、そんな必要はありません、それよりカテリーナさんの容体はどうなんです、僕それが聞きたくてたまらないのです」
「やっぱりうなされながら寝てらっしゃいます。まだお気がつかれないんですよ。伯母さんたちは来ていても、ただ吐息をついて、わたしに威張りちらすばかりなんですからね。ヘルツェンシュトゥベも来るには来ましたが、もうすっかりびっくりしてしまって、かえって、あのかたのほうへ手当てをしてあげたり、介抱したりするのにあたし見当がつかなくて困ったくらいなんです。別の医者でも迎えにやろう
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