。彼女は何かを恥じているようであった、いつもそういうときの癖として彼女は、ひどく早口に、それとは関係のない他のことを話し始めた。まるで、今のところでは話しているそのことよりほかには、興味を持っていないかのようであった。
「アレクセイ・フョードロヴィッチさん、お母さんったら、何を思い出したのか、二百ルーブルのことをすっかりわたしに聞かしてくれましたの。それからあなたがあの貧乏な士官さんのところへお使いにいらっしたことや、その将校が侮辱を受けたという恐ろしい話も、わたし残らず聞きましたわ。お母さんの話はひどくごたごたしてましたけれど、……だって、お母さんは先ばかり急ぐんですもの……でもわたし聞いているうちにすっかり泣いちゃったわ。どうだったの、あなたそのお金をそのかたへお渡しなすって、そしてその気の毒な士官さんてかた、いまどんな風にしてて?」
「実はね、金は渡さなかったのです。話すと長くなりますがね」とアリョーシャは答えたものの、彼もまた金を渡さなかったのがやはり何よりも気にかかっているらしかった。またリーズのほうでも、彼があらぬかたばかりを見ながら、直接には興味のない世間話をしようとつと
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