んな空想を始めました。『母ちゃんと姉ちゃんは馬車へ乗せて、上からおおいをしてやろう。そしておまえとお父さんはそのそばを歩いて行こうよ。ときどき、おまえだけは乗せてやるが、父ちゃんはやはりそばについて歩いて行こう。だって、うちの馬だから世話をしてやらにゃならんから、みんなで乗るわけにはいかないんだよ。そんな風にして行くことにしようね』こう言いますと、あの子は夢中になって喜びました。何よりも自分の家に馬があって、自分がそれに乗って行くというのが嬉しいんですね。御承知のとおり、ロシアの子供というものは馬といっしょに生まれるようなものでございますからね。まあ、こんなことを、長いこと、おしゃべりしました。いいあんばいに、あれの気をまぎらわして、慰めてやったと思って安心しました。これは一昨日の夕方のことでしたが、昨日の晩になると、様子ががらりと変わってしまいました。朝、あれはまた例の学校へ出かけましたが、帰って来た時には沈んだ顔つきをしておりました。ひどく沈みこんでおりましたので、夕方、わたしはあの子の手を取って、散歩に出かけましたが、黙りこんでいて、口をきかんのです。風がそよそよと吹いて来て、夕
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