ざいますよ。あなた、どうかわたくしをばかにしないでくださいまし、ロシアで、われわれ仲間では酒飲みがいちばん善人ということになっていましてね、またいちばん人のいい連中がまたいちばんの酒飲みなんでございますよ。それで、横になっていましたんで、イリューシャのことはその日はそんなによく覚えていませんでした。ところが、ちょうどその日は朝っぱらから子供たちが学校で、あれをからかっていたんでございますよ。『やい、糸瓜野郎《へちまやろう》、おまえの親父は糸瓜をつかまれて居酒屋から引っぱり出されたんだ。やあい、それで、おまえはそのそばをかけずり回って、あやまったじゃないか』とはやし立てましてね。三日目の日にあれが学校から帰って来たのを見ますと、まっさおになってしまって、その顔色ったらございません。『いったい、どうしたんだ』と聞いても黙ってるんです。それにわたくしのお屋敷では何一つ話ができんのです。すぐに母ちゃんやお嬢さんたちが口を出しますので。そのうえお嬢さんたちはもう事件のあった当時に、すっかり聞きつけてしまったのでございますよ。ワルワーラなんぞはもう、『この道化者、一度だってお父さんのすることに、理
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