りませんよ。そのころ、補祭の家内がまいりましてね。『アレクサンドルさんは気性の立派なおかたですのに、ナスターシャさんといえば、地獄の申し子だ』なんて言うじゃありませんか。だから、わたしはね、こう言ってやりましたの、『ひとは、誰でも崇拝してくれる相手があるのに、おまえなんか一人ぼっちで、鼻もちならないわ』すると向こうの言うには、『おまえなんぞは牢へ放りこんでやらなくちゃならない』――そこでわたしは、『ええ、この意地悪め、誰を教えに来たんだ?』するとまた、向こうでこう言うんですよ、『わたしはきれいな空気を吸ってるけれど、おまえはきたない空気を吸ってるじゃないか』『じゃ、将校さんがたみんなに聞いてみろ、わたしの体の中にきたない空気があるかないか!』と言ってやりました。それからというもの、このことばかり気になってたまらなかったんですよ。すると、つい先だって、今のようにここに坐っていますとね、本当の将官様がこちらへ復活祭をかけていらっしったんですよ、そこでわたしは、『閣下、いったい、高尚な婦人が外の空気を吸っても、よろしいものでございましょうか?』と聞きましたの。と、『うむ、こちらでは通風口でも
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