がいなくちゃなりませんね、……だって、ここでは誰ひとり本当のことを言う人がいないんですからね」
「本当のことって何ですの?」カテリーナは叫んだが、なんとなくヒステリックなものが、その声にひびいていた。
「じゃ申し上げましょう」思いきって屋根の上からでも飛び下りるかのように、あわただしくアリョーシャはつぶやいた、「今すぐドミトリイをお呼びなさい――僕が捜してあげましょう、――そして、兄さんがここへ来たら、まず、あなたの手を取ろうとして、そのあとでまた、イワン兄さんの手を取らせ、そうして二人の手を結びつけてもらうのです。なにしろ、あなたはイワン兄さんを愛していらっしゃるために、かえって愛する兄さんを苦しめてらっしゃるからです、……ところが、なぜ苦しめなさるのかと申しますと、それはドミトリイに対するあなたの愛が、発作的なものだからです……偽りの愛だからです、……なぜそうなったかと言いますと、あなたが御自分で御自分を説き伏せていらして……」
 アリョーシャは急にことばを切って、黙りこんでしまった。
「あなたは……あなたは……あなたは、ちっぽけな信心きちがいです、それきりの人です!」カテリーナは
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