フ後で、自分の魂を訪れた喜ばしい歓喜の情を渇仰《かつごう》したばかりである。彼の就寝の前の祈祷は、たいてい神に対する賛美のみで満たされていた。そうした歓喜の情はいつも軽い安らかな眠りを彼にもたらすのであった。今もこうして祈祷をしているうちに、ふと、さきほどカテリーナ・イワーノヴナのところの女中が追っかけて来て彼に渡したばら色の小さな封筒がポケットにあるのに気がついた。彼はちょっと当惑したけれど、とにかく祈祷をすました。それから少し躊躇《ちゅうちょ》したのち封を開いた。その中にはリーズと署した自分あての手紙がはいっていた――それは、今朝、長老の前で彼をからかった、あのホプラーコフ夫人の若い娘からよこしたものであった。
『アレクセイ・フョードロヴィッチ』と彼女は書いていた。『わたしはこの手紙を誰にも内緒で、お母様にさえ秘密にして書いています、そして、それがどんなに悪いことかってこともわかっています。けれど、わたしは自分の心の中に生まれ出たことをあなたに申し上げないでは、もう生きていられません、このことはわたしたち二人よりほかには、(当分のあいだ)、誰にも知らしてはならないのです、けれど、わ
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