烽スらすものであることがわかるはずである。ところが、それをわずらわしく思って不平を鳴らすような者は、修道士でないも同然で、そもそも修道院などへはいって来る必要はなかったのである。こういう人の安住すべき場所は俗世間の中にある。罪悪や悪魔は俗世間ばかりでなく、修道院の中でも、やはり防ぎきれるものではない。だから、いささかの罪悪も黙許することはできないわけである』とこんな風に考えて、自説を主張するのであった。
「衰弱が加わって、嗜眠《しみん》状態に陥っておいでなさる」とパイーシイ神父はアリョーシャを祝福した後、小声で彼に伝えた。「もう、眼をおさましするのもむずかしいくらいだ、もっとも、そんな必要もないけれど、さきほど五分間ばかり目をさまされて、自分の祝福を皆に伝えてくれと頼まれ、また皆には、夜の祈祷《きとう》の際、自分のために祈ってもらって欲しいとの御伝言であった。明日はも一度、ぜひ聖餐《せいさん》を受けたいと申しておられる。それから、アレクセイ、おまえのことを思い出されて、もう出て行ったかと尋ねられたから、今、町へ行っておりますと申し上げたところ、『わしもそうさせるために祝福してやったのだ
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