ゥしてあげるわ! 今のはね、あたし、あんたのために、わざと一芝居うって見せたのよ、送ってってちょうだいな、あとで、ああよかったと思うに決まってるのだから」
 アリョーシャは両の手をもみ合わせながら、くるりと横を向いた。グルーシェンカは声を立てて笑いながら、その家を飛び出してしまった。
 カテリーナ・イワーノヴナはヒステリイの発作に襲われた。彼女はしゃくりあげて泣きながら、時おり、痙攣《けいれん》のために息をつまらせた。一同は彼女を取りまいて、さわぎ立てた。
「だから、わたしが言わないことじゃないのよ」と年上のほうの伯母が言った、「そんなむやみなことはしないようにと、あれほど止めたんだのに、……あんたがあまり向こう見ずなものだから!……ほんとになんということをするんでしょうね! あんたは、ああいう女たちのことをなんにも知らないけれど、世間ではあれは人間のくずだって言ってますよ、あんまりあんたはわがままが過ぎるんですよ!」
「あれは虎だわ!」とカテリーナ・イワーノヴナが声を振り絞って叫んだ、「なぜあなたはわたしを引き止めたんです? アレクセイ・フョードロヴィッチ、わたしあの女を思うさまひっ
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