lえてみただけでもね! ほんとに家へ帰ってから、急にあの人が気の毒にでもなったら――その時どうしようかしら?」
「わたし、ほんとに思いもかけませんでしたわ……」
「まあ、ほんとにお嬢様は、あたしなんかと比べると、なんてお優しくて、気高いおかたでしょうね! たぶんもう、こういう気性がおわかりになっては、あたしのようなばか女には愛想をおつかしになったでしょうね。お嬢様、どうぞその可愛らしいお手をお貸しくださいまし」彼女はしとやかにこう言って、うやうやしげにカテリーナ・イワーノヴナの手を取った、「ねえ、お嬢様、あたしこうしてあなたのお手を取って、先刻あたしにしてくだすったとおんなじように接吻しますわ、あなたはあたしに三度接吻してくださいましたけれど、あたしなら三百ぺんも接吻しなければ勘定が済みませんわ。さあそれだけはしなくちゃなりませんわ、それ以上は神様のおぼしめしにもあることで、事と次第によっては、あたし、すっかりあなたの奴隷になって、なんでもお気に召すとおりにするかもしれませんわ、相談や約束なんかしないで、神様がお決めになったとおりにいたしましょうね。まあ、このお手、なんて可愛いお手でし
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