ス。こうした愛想のいい口調はアリョーシャには、全く思いがけなかった。
「僕はあすホフラーコワ夫人のところへ出かけますし」とアリョーシャは答えた、「それにカテリーナ・イワーノヴナのところへも、今晩もし留守だと、あすまた行くかもしれません……」
「じゃ、これから、やっぱりカテリーナ・イワーノヴナのところへ行くんだね? 例の『よろしく、よろしく』かい!」突然イワンは、にやりと笑った。アリョーシャは妙にどぎまぎした。
「おれはどうやら、さっき兄貴のどなったこともすっかり読めたし、以前《まえ》からのことも幾分わかってきたような気がするよ。ドミトリイがおまえを使いにやるわけは、きっとあの女《ひと》に……その……なんだよ……いや、つまりひとくちに言えば、『よろしく言って』ほしいからなのさ」
「兄さん! いったい、お父さんとミーチャとの、あの恐ろしい事件は、どんな風に結末がつくんでしょうね?」とアリョーシャが叫んだ。
「はっきりしたことを言い当てるわけにはいかんよ、だが、たいしたこともなしに、立ち消えになるかもしれんよ、あの女は、獣だぜ、いずれにしても、親爺は家の中に引き止めておいて、ドミトリイを家へ
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