ナ、正直な口をききおるからな、ところが、イワンはそうじゃない、イワンは高慢だ……しかし、とにかく、おまえのお寺とはすっかり縁を切ってしまいたいもんだなあ。ほんとにロシアじゅうの神秘主義を残らず引っつかんで、世間のばか者どもの眼をさますために、影も形もないように吹き飛ばしてしまうといいのだ。そうしたら、金や銀がどれだけ造幣局へ流れこむことだろうな!」
「なんのために吹き飛ばすんです?」とイワンが言った。
「ちっとでも早く、真理が光りだすようにだ、そのためなんだよ」
「もしもその真理が光りだすとしたら、第一にお父さんをまる裸に剥《は》ぎ取ったうえで……それから吹き飛ばすでしょうよ」
「おやおや! こいつはおまえの言うとおりかもしれんて。いや、わしも驢馬だわい」とフョードル・パーヴロヴィッチはちょっと額をたたいて、急に体を反《そ》らした、「そういうことなら、アリョーシャ、おまえの寺もあのままにしておこう、まあ、わしらのような利口な人間は暖かい部屋に陣どって、コニャクでもきこしめすとするさ、なあ、イワン、ひょっとすると神様が、ぜひそうするようにお決めなされたのかもしれんて、ところでな、イワン、
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