パンを一切れにクワスを一杯飲んだだけであった。「僕はこの熱いコーヒーをいただきましょう」
「可愛いやつ! 感心感心! こいつはコーヒーを飲むっていうぜ。温めなくていいかな? いや、まだ煮え立っておるわい。すばらしいコーヒーだて、スメルジャコフのお手ぎわだよ。この男はコーヒーと魚饅頭にかけては名人だ。あ、それからまだ魚汁《ウハー》にかけてもな。ほんとにいつか、魚汁を食いに来んか。そのときは前もって知らせるんだぞ……いや待て待て、さっき、わしは今日さっそく蒲団と枕を持って帰って来いとおまえに言いつけたが、ほんとに蒲団をかついで来たかよ? へ、へ、へ!」
「いいえ、持って来ませんよ」アリョーシャも薄笑いをした。
「な、びっくりしたろ、さっきはほんとにびっくりしたろ? なあこれ、坊主、わしがおまえを侮辱するなんてことはとてもできるこっちゃないわい。でな、イワン、わしはこれがこんな風にわしの顔を見て笑うと、どうも平気で見ちゃいられないわい、いや、こたえられないて。つい誘われてにっこりしてしまうのだよ、可愛くてな! アリョーシカ、さあひとつわしが父としての祝福を授けてやろう」
 アリョーシャは立ち
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