も若い娘を襦袢一枚でうろうろさせておくのは、風儀をみだすことであるから、以後さようなことのないようにと注意した。しかし知事が立ち去ってしまうと、リザヴェータはまたもや以前のまますておかれた。そのうちに、とうとう父親も死んでしまった。そうすると彼女は孤児になったからというので、かえって町の信心深い人たちにとっていっそういじらしいものになった。実際、彼女はみんなから可愛《かわい》がられているようであった。子供ですら彼女をからかったり、はずかしめたりはしなかった。とかく子供、ことに小学生というものは腕白がちなものであるのに。彼女が見知らぬ家へつかつかはいって行っても、誰も彼女を追い出そうとはしないばかりか、かえっていろいろいたわって、小銭をやったりする。人が金をやると彼女はそれを受け取るが、すぐお寺か監獄の慈善箱へ持って行って、投げこんでしまう。市場で輪パンや巻きパンをもらっても、きっとそれを出会いがしらの子供にやってしまう。でなければ、町でも指折りの金持ちの奥さんを引き止めて、それをやるのだが、そういう奥さんも、むしろ喜んで、それを受け取るのであった。そして自分は黒パンと水とよりほかはけっ
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