なんだってあいつをあんな目に合わせるんだ?」そう言って、フョードル・パーヴロヴィッチは体を起こしたが、馬車はもう動き出していた。イワンは何の答えもしなかった。
「そうれ、見ろやい!」と、二分ばかり黙っていてから、息子に流し目をくれながら、フョードル・パーヴロヴィッチがまた言った。「おまえは自分でこの修道院の会合をもくろんで、自分で煽《あお》り立てて賛成しておきながら、いまさら何をそんなにぷりぷりしているんだい?」
「もうばかなことをしゃべるのはたくさんです、せめて今のうちでも休んだらどうです」とイワン・フョードロヴィッチは容赦なくきめつけた。
 フョードル・パーヴロヴィッチはまた二分間ばかり黙りこんでいた。
「今コニャクを飲んだらいいんだがなあ」と彼はしかつめらしく言った。が、イワン・フョードロヴィッチは返事をしなかった。
「帰ったらおまえも一杯やるさ」
 イワン・フョードロヴィッチはやはり黙っていた。
 フョードル・パーヴロヴィッチはまた二分ばかり待ってから、
「だがアリョーシカはなんと言っても寺から引き戻すよ、おまえさんにはさぞおもしろくないことだろうがね、最も尊敬すべきカルル・フ
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