勤勉なロシアの百姓が胼胝《たこ》だらけの手で稼《かせ》いだ一カペイカ、二カペイカの金を、家族や国家の入用を後回しにして、ここへ持って来たんでさ! ほんとにお偉い方丈様、あなたたちは人民の生き血をすすっておいでなさるのだ!」
「それはあまりといえば乱暴な言いぐさです」とヨシフ神父が言った。パイーシイ神父は強情に押し黙っていた。ミウーソフはぱっと部屋を駆け出した。それについで、カルガーノフも飛び出した。
「じゃあ、お坊様がた、わしもミウーソフさんの後を追って行きますよ! もう二度とここへは来ませんぜ、膝をついて頼まれたって来るこっちゃありません。わしが千ルーブル寄進したもんだから、それであなたがたはまた目を皿にして待ってなすったのでがしょう、へ、へ、へ! なんの、もうけっしてあげやしませんよ。わしは自分の過去の青年時代や、自分の受けたすべての侮辱に対して仇《かた》き討ちをするんです!」と彼は憤怒の発作をよそおって、拳《こぶし》でテーブルをどんとたたいた。「このちっぽけなお寺もわしの生涯にとっては意味深長な所だった。この寺のためにわしはいろいろと苦しい涙を流した! 女房の『憑《つ》かれた女』
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