ぞきに行って、こういうことをみんなかぎ出したのである。彼はいたるところに近づきをこしらえて、いろんなことを聞きかじっていた。彼はきわめて落ち着きのないうらやましがりやだった。人並すぐれた才能を自覚していたが、それを神経的に誇張してうぬぼれていたのだ。彼は自分が一種の敏腕家になることを確信していた。もっとも、ラキーチンは破廉恥な男のくせに、自分ではそれを自覚しないばかりか、かえってテーブルの上に置いてある金を盗まないという理由から、自分はこのうえもない正直な人間だと固く信じているのだ。これが彼に友情を寄せているアリョーシャを悩ませたものである。だが、これはアリョーシャばかりでなく、誰にもどうもしかたのないことであった。
ラキーチンは身分が低くて、食事に招待されるわけにいかなかったが、その代わりヨシフとパイーシイの両神父に、もう一人の僧が招かれていた。ミウーソフとカルガーノフとイワンがはいって来たとき、これらの人々はもう修道院長の食堂で待ち受けていた。地主のマクシーモフも脇のほうに控えていた。修道院長は来客を迎えるために、部屋のまん中へ進み出た。それは痩せて背の高い、しかしまだ壮健らしい
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