日。けいこ、一つ。
○同三十日。おかやわ、ふびんなり。あまりのことなれば、かくここに、しるす。みのこくより、けいこ。じゆの一、さみせん、きくのつゆ。おさわ、琴にて、馬追ひ。
○十月一日。あさ、すこし、あめふる。つぎに、かぜが、だいぶん、ふき候。同ばんかた、わが言ひしことを、そくざにおいて、打ちけされけることあり。にくき、やつばらめ。
○同二日。はし(橋)にて、であい、ひさしぶりにて、はなしをする。
さむしとて。かさぬるそでの。かひなきに。かくこそむかへ。うづみびのもと。
同断中略。
○十一月十六日。けいこ。よる、ゆきがふる。よくおもひみれば、日かずが、はや、なにほどもない。
よのわざに。けふもひかれて。くらしけり。あすも同。みとは知りにき。
どこでも、ふそくを言わるるにわ、わしも、へいこを。そこでも、いわれ、ここでも、いわれ。それにつき、わが師のいわく、けいこにんをば、わが子とおもへ、といへり。
○同十七日。みのこくに、いでて、ひつじのこくに、おべ村くわだに、きたる。どこへいつても、けいこの子の、ほかのようじ(用事)にて、いそがしきときほど、まの、わるいも
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