な、ひどく若い。まるで子供である。十六歳から二十歳という制限だった筈だが、その七、八人のひと達は、ちょっと見たところ、まるで十三、四の坊やだ。髪をおかっぱにしている者もあり、赤いボヘミアンネクタイをしている者もあり、派手な模様の和服を着流している者もあり、どうも芸者の子か何かのような感じの少年ばかりだ。僕は、てれくさかった。さっきの番頭さんみたいな人が、おせんべいとお茶を持って来て僕にすすめて、「しばらくお待ち下さいまし。」と言う。恐縮するばかりである。ぼつぼつと受験生が集って来る。二十歳くらいのひとも三、四人来た。けれども、みんな背広か和服だ。学生服は、ついに僕ひとりであった。あんまり利巧そうでない顔ばかりだったが、でも、鴎座のように陰鬱《いんうつ》な感じはなかった。人生の敗残者なんて感じはない。ただ、無心にきょろきょろしている。二十人くらいになった頃、れいの番頭さんが出て来て、「どうもお待ちどおさまでした。お名前をお呼び致しますから。」と静かな口調で言って、五人の名前を呼んで、「どうぞこちらへ。」と別室へ案内して行った。僕の名は呼ばれなかった。あとは、また、しんとなって、僕は立ち上
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