び》はだしで家を飛び出しざぶざぶ海中へ突入する。脚にぶつぶつ鱗《うろこ》が生じて、からだをくねらせ二|掻《か》き、三掻き、かなしや、その身は奇しき人魚。そんな順序では無かろうかと思う。女は天性、その肉体の脂肪に依り、よく浮いて、水泳にたくみの物であるという。
教訓。「女性は、たしなみを忘れてはならぬ。」
底本:「太宰治全集3」ちくま文庫、筑摩書房
1988(昭和63)年10月25日第1刷発行
底本の親本:「筑摩全集類聚版太宰治全集」筑摩書房
1975(昭和50)年6月〜1976(昭和51)年6月刊行
入力:柴田卓治
校正:小林繁雄
1999年11月22日公開
2005年10月25日修正
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