五千巻有り。四椀軽汗を発す。平生不平の事ことごとく毛孔に向かって散ず。五椀肌骨清し。六椀仙霊に通ず。七椀吃し得ざるに也ただ覚ゆ両腋習々清風の生ずるを。蓬莱山はいずくにかある玉川子この清風に乗じて帰りなんと欲す。――一椀喉吻潤。二椀破[#二]孤悶[#一]。三椀捜[#二]枯腸[#一]、惟有[#二]文字五千巻[#一]。四椀発[#二]軽汗[#一]。平生不平事尽向[#二]毛孔[#一]散。五椀肌骨清。六椀通[#二]仙霊[#一]。七椀吃不[#レ]得、也唯覚両腋習習清風生。蓬莱山在[#二]何処[#一]、玉川子乗[#二]此清風[#一]欲[#二]帰去[#一]。枯腸は文藻《ぶんそう》の乏しきを言う。習習は春風の和らぎ舒《の》びるかたち。玉川子とは盧同自身をさす。
一八 関尹――関令尹喜《かんれいいんき》。周の哲学者、姓は尹、名は喜、関の守吏であったので、関尹子と称せられた。
一九 Dr.Paul Carus 著、Taotei king.
二〇 トラスト―― trusts 購買組合の便宜を指すものであろう。
二一 公孫竜《こうそんりゅう》の「堅白論」「白馬非馬論」。
二二 予として冬川を渉るがごとく、猶として
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