うき》せり、道《みち》を行《おこな》ふ事《こと》是《こ》れ道《みち》を説《と》く事なり、殊更《ことさら》に勉《つと》めて他人《たにん》を教化《けうくわ》せんとするが如きは是《これ》を為す者の僣越《せんえつ》を示《しめ》し、無智無謀《むちむぼう》を証《しよう》す、余《よ》は知《し》る大陽は勉《つと》めて輝《かゞや》かざるを、星《ほし》は吾人の教化《けうくわ》を計《はかつ》て光《ひかり》を放《はな》たず、光《ひ》からざるを得《え》ざれば光《ひか》るなり、我《わ》れ主《しゆ》に倚《よ》り、主《しゆ》我《わ》れに宿《やど》る時《とき》は我は勉《つと》めずして光を放《はな》つなり、而して世《よ》は我《われ》より出る主《しゆ》の光《ひかり》を見《み》て我《われ》を信《しん》ぜずして主《しゆ》を信《しん》ずるに至《いた》る、是《こ》れ余《よ》の信《しん》ずる基督教的《きりすとけうてき》伝道《でんだう》なる者なり。
客《かく》又《また》問《と》はず、余《よ》を辞《じ》して去《さ》る。
底本:「内村鑑三全集3 1894−1896」岩波書店
1982(昭和57)年12月20日発行
底本の親本:「福音新報 59号」署名(内村鑑三)
1896(明治29)年8月14日発行
入力:ゆうき
校正:ちはる
2000年11月2日公開
2005年9月27日修正
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