全に、彼女は街頭から姿を消してしまって、知る人は一人もいない。
読者はこれを読んでゆくうちに、この手紙が単なるあまい恋文でないことに気づかれたであろう。と同時に、二人が如何にその恋愛を階級的に高めて行こうと努力しあっているか? 夫は妻を同志として如何に訓練してゆこうとしているか? 彼等の愛情がどんなものであるかを、充分に正しく洞察されたことであろう。
注:(1)国際赤色救援会の略。筆者もこの会で活動していた。
底本:「空にむかひて」 武蔵野書房
2001(平成13)年1月21日第1刷発行
底本の親本:「婦人公論」第16年1号、中央公論社
1931(昭和6年)1月1日発行
入力:林 幸雄
校正:小林 徹
2001年3月19日公開
2001年3月20日修正
青空文庫作成ファイル:
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