んは言《い》いました。
桃太郎《ももたろう》は、その時《とき》犬《いぬ》と猿《さる》ときじの方《ほう》を向《む》いてこう言《い》いました。
「どうだ。鬼《おに》せいばつはおもしろかったなあ。」
犬《いぬ》はワン、ワンとうれしそうにほえながら、前足《まえあし》で立《た》ちました。
猿《さる》はキャッ、キャッと笑《わら》いながら、白《しろ》い歯《は》をむき出《だ》しました。
きじはケン、ケンと鳴《な》きながら、くるくると宙返《ちゅうがえ》りをしました。
空《そら》は青々《あおあお》と晴《は》れ上《あ》がって、お庭《にわ》には桜《さくら》の花《はな》が咲《さ》き乱《みだ》れていました。
底本:「日本の神話と十大昔話」講談社学術文庫、講談社
1983(昭和58)年5月10日第1刷発行
1992(平成4)年4月20日第14刷発行
※「そのお城《しろ》のいちばん高《たか》い」「こうして何年《なんねん》も」の行頭が下がっていないのは底本のままです。
入力:鈴木厚司
校正:大久保ゆう
2003年8月27日作成
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