からすが団子《だんご》ほしいとないた、ではない、花《はな》より団子《だんご》でお茶《ちゃ》上《あ》がれ、お茶《ちゃ》がすんだら三|遍《べん》回《まわ》って煙草《たばこ》に庄助《しょうすけ》さんが、井戸《いど》にはまりました。」
 と知《し》らせました。
「それは大《たい》へんだ。」
 とみんなで駆《か》けつけるうちに、あんまり手間《てま》がとれたので、長《なが》い名《な》の庄助《しょうすけ》さんは、とうとう水《みず》に溺《おぼ》れて死《し》にました。



底本:「日本の諸国物語」講談社学術文庫、講談社
   1983(昭和58)年4月10日第1刷発行
入力:鈴木厚司
校正:大久保ゆう
2003年8月2日作成
青空文庫作成ファイル:
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