幸福のうわおいぐつ
LYKKENS KALOSKER
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen
楠山正雄訳
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)カルタ卓《づくえ》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)大|僧正《そうじょう》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#挿絵(fig42380_01.png)入る]
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一 お話のはじまり
[#挿絵(fig42380_01.png)入る]
コペンハーゲンで、そこの東通の、王立新市場からとおくない一軒の家は、たいそうおおぜいのお客でにぎわっていました。人と人とのおつきあいでは、ときおりこちらからお客をしておけば、そのうち、こちらもお客によばれるといったものでしてね。お客の半分はとうにカルタ卓《づくえ》にむかっていました。あとの半分は、主人役の奥さんから、今しがた出た、
「さあ、こんどはなにがはじまりしましょうね。」というごあいさつが、どんな結果になってあらわれるかと、手ぐすねひいて、待っているのです。もうずいぶんお
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