なるまで、ぶって、ぶって、ぶち据《す》えろ。」
そこでたいや、ひらめや、かれいや、ほうぼうや、いろいろなおさかなが寄《よ》ってたかって、逃《に》げまわるくらげをつかまえて、まん中にひき据《す》えて、
「このおしゃべりめ。この出過《です》ぎものめ。このまぬけめ。」
と口々《くちぐち》に言《い》いながら、めちゃめちゃにぶち据《す》えたものですから、とうとうからだ中《じゅう》の骨《ほね》が、くなくなになって、今《いま》のような目も鼻《はな》もない、のっぺらぼうな骨《ほね》なしのくらげになってしまいました。
底本:「日本の神話と十大昔話」講談社学術文庫、講談社
1983(昭和58)年5月10日第1刷発行
1992(平成4)年4月20日第14刷発行
入力:鈴木厚司
校正:大久保ゆう
2003年8月27日作成
青空文庫作成ファイル:
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