うづしほ
A DESCENT INTO THE MAELSTROM
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe
森林太郎訳

−−
【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)巓《いたゞき》

|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)一万五千|呎《フイイト》

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
   (数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「目+匡」、第3水準1−88−81]

/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)とう/\
*濁点付きの二倍の踊り字は「/″\」
−−

 二人で丁度一番高い岩山の巓《いたゞき》まで登つた。老人は数分間は余り草臥《くたび》れて物を云ふことが出来なかつた。
 とう/\かう云ひ出した。
「まだ余り古い事ではございません。わたくしは不断倅共の中の一番若い奴を連れて、この道を通つて、平気でこの岩端《いははた》まで出たものです。だからあなたの御案内をしてまゐつたつて、こんなに草臥れる筈ではないのです。それが大約《おほよそ》三年前に妙
次へ
全44ページ中1ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
森 林太郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング