加は、ロシア資本主義を支配していた、フランス、英国の金融資本の意志であり、ツァー[#「ツァー」に×傍点]は金融資本と地主の代表者として「市場」バルカンの収奪を熱望していたのだ。
帝国主義戦争開始以来、ボルシェビキ中央委員会は、「自国帝国主義政府の敗北」「戦争を内乱[#「内乱」に×傍点]へ」のスローガンを掲げて、社会排外主義者、祖国擁護論者プレハノフ一派の裏切りと徹底的に闘争した。
世界戦争中に、二百五十万のロシアの兵士が戦死し、約五百万人が負傷した。戦争の進行とともに、農村の働き手が大部分奪われ、家畜は勝手に徴発され、生産は低下し、生活は破滅的に窮乏した。物価は暴騰して、勤労大衆の生活を苦しめた。戦争は資本家に戦時利得を与えるだけの「好況[#「好況」に傍点]」をもたらしたにすぎなかった。支配階級自体の中に多くの混乱が生じた。
かくて、階級闘争は必然に尖鋭化した。闘争の尖頭には、革命的プロレタリアート、ボルシェビキが立っていた。ボルシェビキの反戦闘争は、大経営の中に確個とした根を下して進んだ。そして革命的情勢が急迫をつげてきたのである。
一九〇五年の新しい発展として、一九一七年三
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