児の前にしゃがんで、あとじさりしながら手をたたき、よろこびで笑いながら、マア、坊やお上手ね、そら、あんよ出来るでしょう? ここまで来てごらんなさい。ハイ、もう一つ、ヨイと! とはげましてやることを知っている日本のすべての若い女性が、自分の人生に対して、一つでもいいと信じることを実行するために、自分をはげますわざを知らないとしたら、それはあんまり哀れなことではないだろうか。きょうという日は、もう二度と私たちの人生にかえって来ない。それを思えば、私たちはそれを愛し、いっぱいの努力で内容づけたいと希わないものはないと思う。
[#地付き]〔一九四七年八月〕
底本:「宮本百合子全集 第十七巻」新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十五巻」河出書房
1953(昭和28)年1月発行
初出:「FEMINA」1号
1947(昭和22)年8月発行
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2003年9月15日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http
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