おかれている周囲の現実を眺める。そして所謂《いわゆる》日本の国際的進出によって、どの位女の生活はましになっているのであろうか。その答えを具体的に得たいと希望する。交換学生としてイタリーへ一人の日本の若い女性が派遣される誇りは、新潟から売られて東京へ出て来る三十人の少女の心が理解するには余り縁の遠い文化の一ポーズなのである。[#地付き]〔一九三六年十二月〕



底本:「宮本百合子全集 第十四巻」新日本出版社
   1979(昭和54)年7月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第5刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第九巻」河出書房
   1952(昭和27)年8月発行
初出:「輝ク」
   1936(昭和11)年12月17日号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2003年5月26日作成
青空文庫作成ファイル:
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