ったのは古くて、ひろ子の友達の長男と同級のよしみで、落ちあったのが縁であった。こういう青年も、今はこの場所に来ている。しかも、受付にかたまって、若い人々の中にいたときの空気でみれば、山沼はおそらく、ひろ子などよりはるかにここに近く暮しはじめている様子だった。
「何年ぶりでしょう。――お元気でいいわね」
「石田さん、体どうですか」
山沼は、やはり、もとの通りやさしく、しかし必要なことしか云わなかった。
「じゃあ、また」
「お元気で。よろしく」
ひろ子は、待っていた牧子と一緒になった。純吉は、暗いし眠いし歩けなくなって、牧子におんぶされている。
「失礼ですがあの方、よく御存じですか?」
しめりはじめた草むらが匂う道を歩きながら牧子がきいた。
「よくって云えるかどうかしらないけれど――なあぜ?」
「たしか、瀬川の御友達のかただったと思うんですけれど……わたしは御存じないんです」
きょうが目には見えない女と子供のひとつの旗日であったように、誰の目にも見えないカドリールの輪がある。そうひろ子は思った。古風なカドリールの音楽につれて、手から手へ繋がりあって、送られて、まわって、又新しい手に
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