もしれないが、見ていると、実に日本の婦人の生活は過労です。気の毒にたえないほど疲れはてた状態だと思うんだが、どうですか」
赤ちゃんを背中から膝の上にだきとり、さもなければ牧子のように一人わきに坐らせて、もう一人はおなかの中で今育てているというようなひとも幾人か加っている一同は、全く云われるとおりという面持で応えた。
「日本の男は婦人たちをもっと、しんから可愛がらなくちゃいかんと思うんです。婦人の生活が、もっと合理的になるように、過労しないですむように、大いに努力して、改善して行かなくちゃならない」
そして、日本の社会の歴史の中で婦人がおかれて来た事情と、民主主義というものの、三つの段階と、それぞれの段階での婦人の立場が説明された。
婦人ばかりがぎっしりつまった狭い室だが、開けはなされた二つの大窓から流通する光線と大気とは、すがすがしくて、秋の午後の清潔なぬくもりが室じゅうにとけている。窓からは遠く森や丘のつらなった外景と、その上の空が見えていて、風景は骨組の大きい一人物の肖像のバックをなした。深くはげ上ったかたい前頭。熱中して性急に話すにつれて、その主張をききての心の中へ刺しこも
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