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と云うのがいやに耳ざわりに聞えた。辛かった事、面白かった事を細々かぞえたてて話したのが祖母には耳珍らしくてよかったらしい。
 冬の最中に、銃の手入をするのが一番つらかったと云った、赤切《あかぎ》れから血がながれて一生懸命に掃除をする銃身を片はじから汚して行く時の哀《なさけ》なさと云うものはない。銃を持って居る手がしびれ、靴の中の足がこごえて、地面のでこぼこにぶつかってころんだり銃を落したりする。
 祖母は涙ぐんできいて居た。来る人も少ないので祖母は長い事引きとめ、いろいろ食べさせたり、飲ませたりして、反物をお祝だと云ってやった。涙を襦袢の袖で拭きながら、
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「お前もまあこれで一人前の男になったと云うものだ。これからは嫁さんさがしにせわしい事だねえ。
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と云うと男は、
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「何そんな…………
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と云って座りなおした。祖母は自分の身内のものの様な、頼《たのも》しい様な気がして居るのだろうなどと思って私は見て居る。学校仲間、在郷軍人、親類などから祝によばれたり呼んだりするので母親は
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