人のためになる催しだからです。雑誌を発禁にしたり、「働く婦人の夕べ」に不当な解散をくわせたりして、よくわけの分らない大衆の目に日本プロレタリア文化連盟というところをいかにもこわいところででもあるかのように思い込ませようとする、ブルジョア・地主の官憲の陰険極まるてなのです。真実われら働く者の味方となり、わたしらが読みたい雑誌を発行し、観たい芝居を上演し、講演会を催し、プロレタリア・農民の文化を高めようとする日本プロレタリア文化連盟から大衆を切りはなし、飢餓と戦争とを合理化するブルジョア・地主の反動文化へつき落す手段です。わたしらを一日も長く不幸なままの状態において益々搾りつづけようためばかりです。「働く婦人の夕べ」に加えられた敵の気違いのような弾圧は、決してただ一日のわたしらの催しにだけ加えられた敵の攻撃ではない。日本プロレタリア文化連盟の活動全体に加えられた理由のない弾圧です。とりもなおさずわれら勤労大衆がもっと仕合わせに暮したいと願って闘う、その闘いに加えられた弾圧なのです。
わたしら働く婦人の一人として、失業をよろこぶ者はない。生理休暇の欲しくない者はない。ブルジョアどもを肥えふ
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