なひとたち?」
「――姉さんにいっても知らない人ばっかりだな」
 考えていて、保は、
「姉さん、東大路、知っているでしょう? 外交官の方の子供が、やっぱり一緒に雑誌をやる」
といった。東大路篤治といえば、人道主義の作家として独特な存在であった。そして、近頃、九州の奥に理想村をこしらえて、そこにある河中の岩を、ロダン岩と名づけ、そのロダン岩にもたれている東大路の羅漢に似た顔の写真が雑誌に出たりしていた。
「そのひと、やっぱり叔父さんの弟子なの?」
 伸子は、東大路のあんまり空想的な理想村の考えや、自分のぐるりへひとを集めているその気分に、疑問を感じているのであった。
「特別そうというんでもないと思う――だいたいこんど雑誌やるのは、主義やなんかのためじゃないんだもの」
 それは、保の日ごろの気持からも推察された。
「それゃそうでしょう。――でも、……どういうの? こういう風につくりたいという方針はあるにきまってるわ」
「僕たち、人に見せるためや威張るために書いたものでなく、本当に自分の心を追究して良心のために書いたものを集めようと思ってる」
「――題、きまった?」
「ううん」
 保は首をふ
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