のも生ずる。貞潔は、その男女がこの人生に対して抱いている全体としての操守の一つの表現なのである。常に生きかたの問題の一つである。そういう社会的な人間操持の一つの表現として貞潔を理解する男女は、人間として当然な各自の貞潔を破壊させるすべての社会の悪条件を排除しなければならないと切実に考える。愛を貫徹する自由こそ基本的人権の最も人間らしい要素の一つなのである。[#地付き]〔一九四六年十一月〕
底本:「宮本百合子全集 第十五巻」新日本出版社
1980(昭和55)年5月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十二巻」河出書房
1952(昭和27)年1月発行
初出:「婦人公論」
1946(昭和21)年11月号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2003年6月4日作成
青空文庫作成ファイル:
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