進んでいるわたしたちの人民的センスであり、抵抗の源泉であると思います。生活と闘いの達人となってゆこうと努力しているわたしたちにとって、理論と行動、思想性と階級性というようなものは、ひっくるめた新しいヒューマニズムとして、すっかり身体の中に入ってしまっていて、それはわたしたちのリズムであり、センスであるところまで行っていいと思います。
 正しさは同時に美しさとして感覚されるようにつよくなりたい。部分部分の理解をきりはなして屈服させられるようなことは、あり得ないものになってゆきたいと思います。[#地付き]〔一九四九年九月〕



底本:「宮本百合子全集 第十六巻」新日本出版社
   1980(昭和55)年6月20日初版発行
   1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十二巻」河出書房
   1952(昭和27)年1月発行
初出:「学生評論」1号
   1949(昭和24)年9月発行
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2003年9月14日作成
青空文庫作成ファイル:
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