にちがいをもちながら共通なよりよい人生への志向を発見するのだ。
わたしたちがきょう青年の生の記録として、「きけわだつみのこえ」と「生き残った青年達の記録」をもち、更にこういう「わたしたちも歌える」をもつことのうちに、胸のひきしめられるものがある。素朴な少女の「アルバイト」記録のなかに、人々は、まだ日本の一部には軍国主義が健在であるという事実を告げられている。
若い人々よ、生涯のいつのときにでも、人間の男であり人間の女として生きることに絶望するな。世界の若人たちと手を輪につなげ、日本をふくむ世界の若い人々は、男も女も、野蛮な力で生命と人生がふみにじられることに対しては徹底的に抗議している。
[#地付き]〔一九四九年十二月〕
底本:「宮本百合子全集 第十七巻」新日本出版社
1981(昭和56)年3月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第十五巻」河出書房
1953(昭和28)年1月発行
初出:「わたしたちも歌える」学生書房
1949(昭和24)年12月発行
入力:柴田卓治
校正:磐余彦
2003年9月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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