て来たことなどにあります。マクシム・ゴーリキイが六十余歳の老齢をもって、去年の革命第十五周年記念祭の時党員となった事実は、私どもの記憶に新たな感銘として印されている。
ところで、これらのプロレタリア新進作家や旧インテリゲンチア作家たちは、それぞれ多種多様な発展の段階にあって、プロレタリアートの世界観とその複雑多岐な実践に結びつけられ建設に寄与するものであって、社会主義建設の見とおしと方向において一致していても、必ずしも皆が皆いわゆる卓抜なるマルキシストではないわけです。
ソヴェト同盟の指導者たちは、生産・政治・文化建設の面におけるプロレタリアートの勝利の確立とともに、ほうはいと高まった大衆のうちのプロレタリア化の可能性=文学においてはプロレタリア文学創造のより豊富な可能性を、十分指導し、開花させるために、すでに従来の組織ではこの必要を充足し得なくなった「ラップ」の発展的解消を提唱し、創作方法のスローガンとして社会主義的リアリズムをかかげ、広汎に強力に、いきいきと、すべての作家よ、めいめいの実践をとおして「社会主義建設を描け」と云っているわけです。
以上の簡単な説明でも明らかなとお
前へ
次へ
全7ページ中2ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
宮本 百合子 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング