ていたのであった。
 婦人の一般の健康状態は非常に悪くなった。人口に対する結核の罹病率、流産、乳幼児の死亡率などは無理な勤労、奉仕労働などの結果昂まって来たのである。けれども、ここで私達が悲しみと憤りとを以て思うことは、戦争遂行者たる支配者たちがこの事実を、どんなに私共人民の眼から隠そうと、努力して来たかという事実である。食糧の問題にしろ、日本の平均男子一人当、平均女子一人当の基本的なカロリーは、御用学者達が権力に媚びた割出し方によって、実際の必要が三千五百カロリーから五千カロリーであるにも拘らず、千数百カロリーで済むという風に規定された。そして配給はそれを基準にしている。又職業病の正直な調査の結果は、ベンゾール及びその誘導物に対して、婦人の肉体は極めて抵抗力が弱くて、生殖機能を破壊されるということを明瞭にしている。ベンゾールばかりでなく、軍需関係の化学的部門で人間の体に有益なものは殆ど一つもない。それはそうであろう。それは人を生かす力ではなく、殺す道具として作られているのだもの。けれども厚生省はそのことについて、決して公平な見解を発表しなかった。公平な施設を急いで作る方向へと、輿論を
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