ちは、第一回の選挙に、どう投票したでしょう。
彼女たちは、百五十三名の、共産党代議士を選び出して、共産党を第一党としました。その中には十七名の婦人代議士が加っており、他のどの政党よりも、多くの婦人が当選しました。何人かの未亡人があるというのも、何と意義深いことでしょう。
フランスの婦人たちは、この戦争によって流した無限の涙と、引き裂かれ失われたすべての愛のなきがらの中から、再び人民を戦争に追い立てるような権力のとりのぞかれた世界を創ろうと決心して、自分たちの党、共産党を選んだのでした。
日本の婦人のやさしさ、忍耐づよさは、決して愚かさと等しいものではありません。
世界の眼が、日本の総選挙に、注意ぶかく向けられております。
連合軍司令部は、総選挙の結果によっては、もう一度議会を解散させる方針であるということを、アメリカの新聞から伝えられました。
私たちが、まだ十分自覚し用意していないすきに乗じて、再び人民に軛《くびき》をかける金持、地主、ダラ幹の政党が、バッコしようとしている気配があるからです。
皆さん!
私たちの一票は、是非とも私たちの幸福のために使いましょう。
きの
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