らを包蔵する社会の全面的、根本的前進があってはじめて可能であり、やがて同じ浮浪児でもその発生の社会的原因が崩壊と貧困化と廃頽のみであったものからより強く社会の発展的要素の反面を反映するものとなってゆくところに、非常な面白さがあるのである。文学というものを活かすのが題材ばかりでなく、テーマであるという、その根本をなす人生のテーマがここにこそかくされているのである。[#地付き]〔一九三六年九月〕
底本:「宮本百合子全集 第十巻」新日本出版社
1980(昭和55)年12月20日初版発行
1986(昭和61)年3月20日第4刷発行
底本の親本:「宮本百合子全集 第七巻」河出書房
1951(昭和26)年7月発行
初出:「早稲田大学新聞」
1936(昭和11)年9月30日号
入力:柴田卓治
校正:米田進
2003年1月16日作成
青空文庫作成ファイル:
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