最近悦ばれているものから
宮本百合子

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【テキスト中に現れる記号について】

《》:ルビ
(例)西班牙《スペイン》

|:ルビの付いていない漢字とルビの付く漢字の境の記号
(例)毎月|彼那《あんな》にも沢山出る雑誌に、

[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)松村みね子[#「松村みね子」に傍点]氏によって翻訳された
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 私は、最近米国の所謂文壇が、どんな作品を歓迎し称讚しているかは知らない。が、ほんの一寸でも触れて見た知識階級、又は文芸愛好者とも云うべき人々の間で、悦ばれていた二三の作家を思い出して見よう。
 そう思って自分の読み度いと思う本のリストを繰って見ると、其の大半は欧州の作家である。“The Four Horseman of Apocalypse.”を書いて俄に注目の焦点と成った西班牙《スペイン》のブラスコ・イバンツを始め、松村みね子[#「松村みね子」に傍点]氏によって翻訳された「人馬の花嫁」の作者、ロード・ダンサニー其他、H. G. Wells, John Galsworthy, Kipling, Anatole France, Mauri
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