。二度目と思ったのはポリタミンとごっちゃにした記憶でした。肝油は一ビンとってあります、大切にして。あとは目下品切れの由、きょうききましたら。品切れで閉口いたします、何も彼もだから、やりくりも遂につまってしまいます。
エビオスの定量。あれは酵母剤で、そんなにむずかしいものではないらしいのですが、今もしもと思って買ってある粉末のは一日三グラム以上とあり、粒にして六粒―十粒ぐらいのものではないでしょうか。栄さんは愛用者で十粒ぐらいずつのんでいるようです。腹工合のさっぱりしないときは、すこしよけい、という風にしているようです。ビンに書いてなかったでしょうか。大体ああいう薬は、早くなくなるといけないという商売的用心から一度に二粒とよく書きますが、そういうときは、あんな性質のものは十粒(一日)ぐらいでいいのではないかしら。御自分の工合でいいのではなくって? のぼせるものでもないのだし。
「動かぬ旅行者」というのは適切だと感服いたしました、そして熱帯と寒帯とを通るということも。「絹の道」「北極への道」人類が雄々しく踏破した道は幾多ありますが、歴史は動かぬ旅行者の歴史から歴史への道というものを出現さ
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